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2011年5月18日水曜日

感性

脳科学者の茂木健一郎さん @kenichiromogi がTwitterにて「感性」と題して、連続ツイートをされていました。
備忘録として引用させていただきます。

感性(1)世の中では、「感性」が大切だとしばしば標語のように言われる。しかし、そのことの重大な含意については、まだまだ私たちは知り、模索する必要があると思う。「正解」が何かわからないままに、「感性」での模索がぜひとも必要な局面があるのである。

感性(2)小中学生を対象にした作文コンテストの表彰式。私は「特賞に選ばれた人は、なぜだと思いますか? 点数をつけたわけではない。審査員の感性で選ばれたのです。世の中にはそういうことがあるということ。それを今日知って、良かったですね」とお話しした。

感性(3)感性とは、自らの責任において、あるものを選ぶということである。点数があるわけではない。客観的な基準があるわけでもない。ただ、自分はこれが良いと思う。そのような選択を命がけで繰り返すこと。すると人生が段々豊かになってくる。

感性(4)単純な意味での「客観性」を強調しようとすると、どうしても点数化しとうとする。ペーパーテストや、資格試験は、そのような路線の行き着く先である。無意味ではないが、一方で、人生の重大事が客観性で決まるわけでもない。

感性(5)美術館で作品を購入するとき。客観的な事実で、ある作家の卓越性が確保されるわけではない。ましてや作品の優劣が点数で決まるわけでもない。信じるか否か。担当者の感性で最後は決まる。そんなものであるという覚悟があるか。

感性(6)点数と違って、感性は人によって異なるのだから、軋轢やすれ違いは当然ある。その中で、どのように説得されるか。共感を通して、集うか。その集合ダイナミクスにこそ、生きた現場がある。反発すると同時に肩を寄せ合えばいいのだ。

感性(7)感性を研ぎ澄まし、時に迷い、間違い、それでも進んでいく。「私」(private)の領域とは、つまりそうなっているのであって、「私」の領域をいかに深めていくかということに、心を砕かなければならないのである。

感性(8)そして、自分の感性を最も深く掘っていった存在ともいえる小林秀雄が、「批評とは無私を得る道」だと言ったように、自らの感性を探っていくことで、不思議なことに、広大な「普遍」の宇宙へとつながる道がある。それを信じるしかない。

感性(9)政府やメディアに対する過剰な反発は、強い依存心の裏返しでもある。感性を、自らの責任において育み、深め、選び取っていくこと。それは肯定と否定の終わりなき旅でもある。反発するなら、自分の現状に対してであろう。

以上、「感性」についての連続ツイートでした。

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